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 車の中で5時間も6時間も話している お互いの顔がしっかりと認識できるくらい明るかったのに 気付けばガソリンメーターとカーナビの明るさのみで 私はこの薄暗い車内の感じがとても好きだなと思った。仕事帰り 空がサーティワンのコットンキャンディみたいな色をしていた。クーラーよりも扇風機派。異性としてではなく 仕事をしている姿とか 考え方とか そういったところが好きで 好きだから この人の期待には応えたい と思って 空回りばかりだけど一年間頑張ってきた だから会話の中でさらっと この職場で俺が頼りにできるの◯◯さんしかいないから と言われた時は嬉しくて 聞こえてないふりをした。一緒に帰ることが当たり前になりつつあって 何時間も話してから帰ることが当たり前になりつつあって それがなくなったら 寂しく思ってしまう自分が目に見えている 傷付くのが分かってるのにバカみたい ずっと楽しかったらいいのに。噂話が一人歩きして 本人に確認もせず不安になった。一人で帰る。友だちよりも この人を優先してしまう私はだいぶ依存している そのことを伝えたら 伝わらなかった。W杯どこが優勝したんだろう。私は何も知らない。